58歳で定年を迎えるまで、「富士通」の営業マンだった。30代には6年間ブラジルに駐在し販路を開拓した。
転機は45歳のときに受けた社内教育。
現場を離れて教養を深める中で定年後の生活を考えた。
「人生二毛作の方が楽しいはず」図書館で他業種の業界紙を読み、新たに打ち込む”何か”を探すようになった。
5年後、ある記事を目にした。寝たきりの女性（92歳）が髪を整えてもらったところ、元気に歩くようになったと紹介されていた。ちょうど自分の母親も歩けなくなっていましたから自分がカットできたら母親も喜ぶだろうと3ヶ月間ずーっと考えていました。
手先は不器用だが、「新しいことだからこそ挑戦したい」趣味のマラソンを通じ「不可能に思えても綿密に準備すれば達成できる」と実感していた。

母親が実家から1時間30分かけて自分の美容室にパーマをかけに来てくれましたが、高齢に伴い来店が出来なくなりました。
自ら実家に行き、パーマ、カラー、シャンプーなどをする際に大変不便さを感じ、どの様にしたら母の身体に負担無く施術が出来るかイロイロ試していくうちに、道具なりカットの方法等がちゃんとした形となり、その技術を母と同様に美容室に来店したくても侭ならない高齢者の方々に喜んで頂きたいと本格的に訪問理美容を始めました。